2013-4-2

社団法人日本ホッケー協会・ホッケー日本リーグ機構 記者発表及びメディア懇親会

2013/04/02

 社団法人日本ホッケー協会・ホッケー日本リーグ機構は3月25日(月)に岸記念体育会館1階会議室にて今年の日本代表の活動並びに高円宮牌2013ホッケー日本リーグの記者発表を行いました。


「さくらジャパン」「サムライジャパン」活動方針

 記者発表には、「さくらジャパン」の柳承辰ヘッドコーチ、駒澤李佳主将、「サムライジャパン」の姜建旭ヘッドコーチ、粥川幸司主将が出席し、今年の抱負や活動について語り、記者の質問を受けていました。

「さくらジャパン」の柳ヘッドコーチは、

「今後の短期的な目標は6月のワールドリーグラウンド3(セミファイナル)を通過してファイナルまで行くことです。

 今年は、9月にアジアカップ、10月に東アジア大会、11月にアジアチャンピオンズトロフィーと、アジアの強豪が出てくる大会が続きます。この3つの大会を通じてチーム作りをしっかり行い、来年のアジア大会で優勝し、リオデジャネイロオリンピックの出場権を獲得することが、当面の目標です。」

と語りました。

一方、「サムライジャパン」の姜ヘッドコーチは

「今年の重点目標は、「得点力の向上」であり、意識的・意欲的に取り組みます。そのためにも、海外遠征など、昨年同様、多くの経験を積み重ねたいと思います。

 最終目標は当然オリンピックでプレーすることですが、まずは来年のアジア大会でトップを目指します。」

と抱負を語りました。



メディア懇親会

 また、記者発表の後には、集まった関係者、記者との懇親会が一般社団法人日本トップリーグ連携機構(JTL)主催で行われました。

 今シーズンのリーグ開幕へ向けて、皆様、懇親を深めるいい機会となったようです。



ベストアンパイア・相馬知恵子氏

 なお、記者発表前には昨シーズンの選手・審判表彰が行われました。

 女子のベストアンパイアには、相馬知恵子氏(山梨県ホッケー協会所属)が選ばれました。初受賞となった相馬氏にお話を伺いました。


・表彰受けての今の感想はいかがですか?

 「ベストアンパイアの名前にふさわしいのかなという感じです。こんな大それた賞をもらって光栄です。日本リーグでは昨シーズンは比較的多くの試合に参加できましたが、今までは仕事の関係もあってなかなか参加できませんでした。今回ももっと多く参加されている審判もいたので、まさか、私がもらえるとは思いませんでした。」


・今まで審判をされて来て、嬉しかったこと、苦労したことは?

 「審判になったきっかけは、大学の時、監督から選手としてやるよりも審判としてオリンピックを目指してみてはどうか、と言われたことです。日本人でオリンピックに出ていた審判もいたので、だったら、最初からオリンピックを目標としてやってみようと思いました。
 審判になってオリンピック出場が決まった時は本当に嬉しかったです。苦労したというより、怖かった事は、オリンピック予選を兼ねた2002年アジア大会(韓国・釜山)(優勝国が五輪切符獲得)の決勝で中国対地元・韓国の笛を吹いたのですが、その試合で中国がPS(ペナルティストローク)を得た場面がありました。そこで、中国のシュートを韓国のGK(ゴールキーパー)が防いだのですが、GKがシュートの前に動いたため、反則で中国の認定ゴールとなりました(現在はルールが変更されて、PSのやり直しとなる)。それで、韓国側は猛抗議して、しかも、試合は2-1で中国が勝ったため、試合後も騒然となってしまい、果たして日本に帰れるのかなと思ったことがありました。後で聞いたら、私の判定は間違いなかったと言われたのですが、とても、不安だったし、自信もなくなって、このまま審判を続けられるのかなと悩みました。結果的には、その時の判定の判断が国際的にも認められて、ワールドカップの審判にも選ばれました。」


・思い出に残る試合はありますか?

 「去年のロンドンオリンピックの3位決定戦で笛を吹いた事です。家族全員が見てくれたこともありますが、過去2大会ではうまくできなかったことが出来て、メダルのかかる試合で笛を吹けた事はとても嬉しかったです。」


・国内リーグと国際試合でのレフェリングの違いは?

 「一番は言葉の違いです。国際試合だと物事を咀嚼するのに時間がかかってしまうので。プレースピードに関しては、国際試合の速さに最初は戸惑いましたが、慣れると逆に見やすい部分もあります。ただ、難しいのは国内での試合です。オリンピックでも笛を吹いているので、選手からも出来て当たり前という感じで見られてしまうので、相当のプレッシャーを感じます。」


・これからの目標をお願いします。

「本当だったら次のオリンピックと言いたいところですが、そろそろ、後進に道を譲ってもいいかなという思いもあるし、家族も大事なので。オリンピックという素晴らしい大会があるんだということを若い審判にも感じて欲しいし、そういう環境も作っていきたいです。国内リーグではまだ頑張るので、それが、繋がってオリンピックという形になればいいかなと思います。」

<2012年の個人賞受賞者は下記のURLからご覧いただけます。>
女子 http://www.hockey.or.jp/news/hjl/wm/pt20130226235508.html
男子 http://www.hockey.or.jp/news/hjl/mn/pt20130226235839.html